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はじめに
「在宅酸素療法をしながら、仕事ってできるの?」
そう思っている方もいるのではないでしょうか。
私自身、在宅酸素療法を続けながら、地方公務員を退職し、その後ハローワークを通じて障害者雇用の仕事に就きました。
現在は障害者雇用枠で、短時間勤務・フルリモートの事務職として働いています。
もちろん、誰でも同じ働き方ができるとは限りません。
それでも私の場合は、
退職 → 療養 → ハロートレーニング → 資格取得 → ハローワークで求人探し → オンライン面接 → フルリモート勤務
という流れで、現在の働き方にたどり着きました。
この記事では、私が実際にどのように仕事を探し、面接で何を伝え、現在どんな環境で働いているのかを紹介します。
退職〜療養期間:まず休むことを選んだ理由
3月に地方公務員を退職してから、その年の10月までは療養に専念しました。
すぐに次の仕事を探さなかったのは、まず自分の体調を安定させることを優先したかったからです。焦って動いても長続きしなければ意味がないと思い、この期間は「働くための土台を整える時間」と割り切っていました。
就労に向けて動き出す:ハロートレーニングとの出会い
体調が少し落ち着いてきたタイミングで、就労に向けて何かできることはないかと考えるようになりました。そこで出会ったのが、ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)です。
WordとExcel、そして簿記3級が学べる講座があると知り、受講を検討し始めました。
「対象外かもしれない」制度の壁を、相談で乗り越えた話
ここで一つ、大きな壁にぶつかりました。
ハロートレーニングには、主に雇用保険受給者を対象とする公共職業訓練と、雇用保険を受給できない人などを対象とする求職者支援訓練があるそうですが、私が検討した職業訓練では、雇用保険の扱いから「自分は対象外かもしれない」と思いました。
地方公務員は雇用保険に加入していないため、本来であれば私は対象外にあたる可能性がありました。
正直「対象外なら仕方ない」と諦めかけたのですが、ダメ元でハローワークの担当者に相談してみました。すると、ハローワークからの推薦という形で、受講が認められることになったのです。
今振り返ると、あの時相談してよかったと心から思います。もし同じように「自分は対象外かもしれない」と迷っている方がいたら、まずは一度、窓口で相談してみることをおすすめします。制度の枠組みだけを見て諦めてしまうのは、正直もったいないと思います。
職業訓練の実際:Word・Excel・簿記3級、3ヶ月のリアルな学び
訓練プログラムは約3ヶ月間で、午前中はWordとExcelの基礎・実践、午後は簿記3級の講義という時間割でした。
受講者は20人ほどで、年齢も環境もさまざまでしたが、和気あいあいとした雰囲気で、講師の方にも質問しやすい環境でした。もともと新しいことを学ぶのが好きな性格もあり、不思議と不安は感じずに取り組めました。
受講期間中にWord文書処理技能認定試験3級、Excel表計算処理技能認定試験3級に合格し、プログラム終了後の1月には簿記3級にも合格することができました。
ハローワーク経由での障害者雇用求人紹介〜内定まで
資格取得後、ハローワークで障害者雇用を中心とした事務職の求人を紹介していただきました。
応募の流れは、まずハローワークの担当者が企業に電話で連絡を取り、応募希望があることや求人票の内容の確認、私の障害の状態などを事前に伝えてくださいます。それを踏まえて応募を決めると、必要書類を担当者が用意してくださり、私は履歴書などを揃えて自分でメールで応募しました。
その後、企業から直接メールで連絡があり、面接の日程調整をしていただいて、採用面接に進むという流れでした。
担当者の方は本当に親身になって、様々な求人を探してくださいました。実は、私が担当していただいたハローワークの管轄では、それまで完全在宅勤務での就職が決まった実績がなかったそうです。前例がない中、色々わからないことも多かったはずですが、企業と丁寧に連絡を取り、疑問点を一つひとつ解消しながら進めてくださいました。
障害者雇用でフルリモートの求人はどうやって探した?
① ハローワークで相談
↓
「障害者雇用で働きたい」
「通勤に負担があるため、在宅勤務を希望」
と伝える
↓
② 求人を紹介してもらう
↓
③ 求人内容を確認
・障害者雇用
・事務職
・在宅勤務が可能
↓
④ 応募
↓
⑤ オンライン面接
↓
⑥ Excelの基礎試験
↓
⑦ 採用
↓
現在:在宅勤務を中心に仕事をしています
私の場合、現在の仕事はハローワークを通じて見つけました。
職業訓練を終えた後、ハローワークの担当者に、障害者雇用で働きたいことに加えて、通勤に負担があるため、在宅勤務ができる仕事を希望していることを相談しました。
すると、希望に近い求人をいくつか紹介してもらうことができ、その中から自分の条件に合う求人を探していきました。
私の場合は、
- 障害者雇用であること
- 事務職であること
- 在宅勤務が可能であること
以上を中心に確認しながら求人を探しました。
その中から応募した求人について、企業との面接に進むことになりました。
面接はオンラインで行われ、その後、Excelの基礎試験も受けました。
このように、私の場合は「自分で求人サイトを探して、いきなり企業に応募した」というより、ハローワークで希望する働き方を相談し、求人を紹介してもらうところから始まりました。
面接で在宅酸素・通院のことをどう伝えたか
採用面接は、オンライン面接でした。
面接では、自分の障害について、通院の頻度や現在の体調、仕事をするうえで配慮してほしいことなどを、担当者に直接伝えました。
事前にハローワークの担当者から企業側へある程度の情報が伝わっていたこともあり、面接では、自分の状況をより具体的に、自分の言葉で説明するという位置づけだったように思います。
ちなみに、採用面接では担当者との面接だけでなく、Excelの基礎試験もありました。
私は、在宅勤務を目指して職業訓練を受講したわけではありません。
それでも、結果的には、職業訓練で取得した資格や身につけた知識が、ここで役立ったと感じています。
正直なところ、資格そのものが採用の決め手になったのかは分かりません。
ただ、面接で「職業訓練で○○を学びました」と具体的に説明できたことは、自分ができることを伝えるうえで大きかったと思います。
現在の仕事内容とフルリモートの実態
現在は、会社のシステムを使った入力業務などの事務作業が主な仕事内容です。
フルリモート勤務のため、社内でのやり取りはすべてチャットや通話、メールで行っています。
配慮のある職場での働きやすさ
現在は、障害者雇用の枠で、配慮のある職場環境のもと事務の仕事をしています。
通院についても勤務先に配慮してもらっており、定期的な通院を続けながら働いています。自分の体調に合わせて休憩を挟みながら業務にあたることができています。
フルリモートではありますが、業務自体はチームで進める形なので質問もしやすく、休みも取りやすい環境です。初めての在宅勤務で不安もありましたが、とても丁寧に教えていただける仕組みが整っていて安心して業務を覚えていけます。
在宅酸素療法と仕事環境の工夫
在宅酸素療法については、自宅に酸素濃縮機を置いています。仕事は2階の部屋で行っているため、そこまで酸素のチューブを引いて使用しています。
大がかりな設備が必要というよりは、生活動線の中に酸素療法を組み込みながら、無理のない形で仕事を続けているという感覚です。
収入の変化と、家計管理への向き合い方
地方公務員から、時短勤務の契約社員に働き方を変えたことで、年収は半分以下になりました。
正直、以前の記事でも触れた通り、退職して収入が減ることへの不安は大きなものでした。ですが今は、その不安と向き合う中で気持ちに変化がありました。
体調を維持しながら無理なく働けていることを考えると、「半分になっても、収入があること自体が安心」だと思えるようになってきたのです。
これは、「収入がなくなるかもしれない」という不安をきっかけに、家計管理にイチから向き合ってきたからこそ得られた感覚かもしれません。以前の保険見直しの記事でお伝えした家計の立て直しは、実はこの働き方の変化と地続きになっています。
家族の反応
家族は、私の体調を何より優先して考えてくれているので、在宅酸素療法をしながら働くこと自体には、最初から賛成してくれていました。
また、子どもの学校生活にもさまざまな事情があり、私が在宅勤務であること自体が、家族にとってもありがたい面があると感じています。
在宅での就労を支援してくれるサービスという選択肢
私自身はハローワークの職業訓練と求人紹介を通じて今の仕事に出会いましたが、進め方はこれだけではありません。最近は、体調や障害の特性に合わせて就労をサポートしてくれる、就労移行支援サービスもあります。
例えば、在宅でITスキルを学びながら、体調に合わせた働き方を目指せる「manaby」のようなサービスや、障害の種類ごとに異なるサポートを受けられる「atGPジョブトレ」のようなサービスもあります。
在宅×ITスキルで障害や体調にあわせた働き方を【就労移行支援manaby】
ハローワークだけでなく、こうした専門のサービスを窓口にするという道もあるので、ご自身の状況や学びたいことに合わせて、調べてみるのもおすすめです。
まとめ:同じ状況の人へ
退職から療養、資格取得、そして就職まで、振り返ってみると多くの人に支えられながら進んできた道のりでした。
年収は以前の半分以下になりましたが、体調を維持しながら働けていること、そして家計管理と向き合えたことで、収入の減少そのものへの不安は少しずつ和らいでいきました。
特に伝えたいのは、「対象外かもしれない」と思うことでも、一度相談してみる価値があるということです。ハロートレーニングの受講も、完全在宅勤務での就職も、最初から「できるはず」とわかっていたわけではありませんでした。担当者の方に相談し、一緒に前例のない道を探ってもらえたからこそ、今の働き方にたどり着けたのだと思います。
同じように持病や障害があり、これからの働き方に悩んでいる方には、地域のハローワークの窓口に相談したり、就労移行支援サービスを利用してみることをおすすめします。


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